徳島が生んだサービス「とくったー」に学ぶイノベーション

おはようございます!

かなり前の話なのですが、ふと思い出したこと。
それが、日本の珍しい光景を特集している番組で紹介された
70歳以上の高齢者が集まってスマートフォンの
講習会をしている光景。

とくったー1
高齢者にとっては遠い存在のように感じるスマートフォンですが、
こうして今は使い方の講習会を開いたり、おすすめのアプリを紹介しあう会があるんだ!

・・・と。

ここまでならよくあるお話なのですが、気になったのがこの方たち。
一体なぜ集まっているのか?ということ。

とくったー2

実はこれ、ただの高齢者のための勉強会ではなくて、
徳島県にあるNPO法人【徳島インターネット市民塾】という団体が
開催している「元気事業 とくったー」の講習会なんですね。
23歳女子のすくすく経営日記。(元:女子大生のすくすく起業日記。)

徳島県に住む高齢者たちが「とくったー」というアプリをダウンロードして、
ユーザーたちが「つぶやく」ボタンから近況をつぶやけば、
自動的に #tokutter というハッシュタグがついた呟きがTwitterに反映されるそう。

ちなみに、このアプリを開発したのは、徳島大学の学生。

make.uppという学生のアプリ開発チームが、
地域と一緒に開発に取り組んだ「とくったー」は、
高齢者向きのアプリを楽しんでもらいながら、
その裏には、地域復興や高齢者たちを元気にするためのしくみが沢山!

まずこの「とくったー」のユーザーたちは、「見守られ隊」と呼ばれていて、
この「つぶやき」を毎日定期的に行うように指導されるんですね。

そしてその呟きを通じて、街の高齢者たちがどんなふうに毎日を過ごしているか?
元気にしているか?不便な思いや病気などをしていないか?を
「見守り隊」と呼ばれるサポートメンバーが、 見守る。

この「見守り隊」の中には、
医療関係のお仕事をされている方などもいるようで、
毎日の血圧の数値をつぶやく「見守られ隊」の方もいたり・・・
そしてもちろん、Twitterを通して返信があったり、
Twitter上での気軽な相談もできるようにしています。

実際にこのハッシュタグでTwitter検索してみると、
朝の時間帯は、起きたことを示す「おはようございます」という呟きの連続。笑
そしてそれに対して、見守り隊の方が、
「今日も素敵な一日になりますように」とツイッターでお返事。

ウェブサイトで色々と調べてみると、
このとくったーが開発された裏にある問題意識や、
それがあったからこそ生まれた「とくったー」のサービスの魅力が見えてきました。

本事業の「高齢者見守り」は、
従来型の高齢者を外から監視するシステムではなく、
日常的なあいさつや会話による見守りです。

このシステムには高齢者にも操作が容易なスマートフォン(iPhone)と、
専用のコミュニケーションアプリ(高齢者専用ツイッターアプリ)を用いることで、
遠隔地に住む人とも日常的にコミュニケーションをとることが可能です。

高齢者が増え、孤独死などが連日ニュースになることもあり、
自宅を訪問したり、見回りをしたりする取組みが
地域ごとに注目されている今日この頃。

しかし、このとくったーが注目したのは、
既存のサービスでも、解決されていない問題。

それが、高齢者が自ら情報を発信し、
楽しみながら自身の近況を報告しあうというものでした。

Twitterのハッシュタグ#tokutterで閲覧することもできる、
実際のユーザーたちのやり取りは、
「こんにちは」「おはようございます」「おやすみなさい」
といった挨拶ばかりが並んでいる、ちょっと不思議な光景。(笑)

・・・それもそのはず!
「とくったー」アプリには、テンプレートとして
「おはようございます」「おやすみなさい」
「お元気ですか?」「元気です」といったボタンが用意されていて、
そのボタンを押すだけで「つぶやき」が完了する、という
ショートカットキーが用意されているからなんですね。

 

とくったー3

 

実際、こんな分かりやすいインターフェイスになっているようです。

徳島全体を盛り上げる、地域復興に、というより、
完全に高齢者のために最適化されているんです。

もちろん中には、「今日はこんなことがありました」
・・・と、写真付きで呟いているものもあったり、
この「とくったー」の勉強会(使い方講習会)で
仲良くなったと思われるメンバー同士の会話などもあります。

こういった挨拶を通じて、第三者にも元気そうな姿が伝わり、
病院などに行けずに自宅で過ごす、一人暮らしのユーザーの近況も
しっかり知ることができるようです。

さらには、この「とくったー」繋がりで、
徳島では寄席イベントなんかも開催されているそう。

とくったー4

ソーシャルの世界から、リアルへ、
そして今起こっているリアルを、ソーシャルの世界で知るという流れ。

既存のサービスでは解決されていない問題に注目したからこそ生まれた、
「とくったー」というサービス。
もしこれが、「ITで何か儲かるサービスをしたい!」と考え、
高齢者に注目した、という発端であれば、現在のとくったーのように、
ユーザーを「一人暮らしをしている70歳以上」と限定したりはしないはず。

しかし、「自分を一番上手に使ってくれるユーザー」を見極め、
こうしてターゲットを絞りこんだからこそ、
とくったーを運営する【徳島インターネット市民塾】は高齢者たちに、
とくったーを使用するための「iPhoneの貸し出しサービス」を考えついたのかも。

(現在は通話などは使用NGの とくったーを使用するためだけの
iPhoneが貸し出されているそうです)

既存のサービスで解決されていなかった問題を見つけ、
それによって困っていた人たち(WHO)を知り
そこに、全く別の場所で進化していたWebという新しいサービス(HOW)を導入。

まさにこの「WHO/WHAT/HOW」のアプローチで、
売り手よし、買い手よし、世間よし、という
三方良しなビジネスが生まれているんですね!

もちろんそれは思いつきではなく、根本にある「問題意識」に
徹底的に向き合う努力をしてきたからこそ、生まれたもの。

現在は徳島限定のサービスですが、
同じアプリや見守りシステムを全国的に展開し、
新たなネットワークとして今後つながることも考えられますよね。

世の中で起こっている問題を
これまでと違う視点で解決するための手立てを考える。
そして「イノベーション」が生まれ、 世の中の人々のライフスタイルも変わる。

○○を使って何かしたい!という「手段」先行のサービスではなく、
××という問題を解決するために、どんな手段が考えられるか?
といったアプローチで物事を考えられるように
日ごろから鍛えていきたいものです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

As I Am.
Ray

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